悪玉コレステロールを減らす!健康的な食生活改善のコツを徹底解説
悪玉コレステロールを下げるためには、「摂るべきもの」と同じくらい「控えるべきもの」を知ることが重要です。
本記事では、飽和脂肪酸やトランス脂肪酸など避けたい食べ物のほか、健康的な食事を実践するための主食・主菜・副菜の組み合わせ例を紹介します。 毎日の献立づくりに役立ててください。
悪玉コレステロール値を下げるため控えたい食べ物
「悪玉コレステロール値を下げるために、食べない方が良いものってあるのかな?」
悪玉コレステロール値を下げるためには、特定の食べ物を摂るだけでは不十分です。 悪玉コレステロール値を上げてしまう次のような食べ物を控えることも重要です。
【悪玉コレステロール値を上げる食べ物】
- 飽和脂肪酸を多く含む食べ物
- トランス脂肪酸を多く含む食べ物
- コレステロールを多く含む食べ物
- カロリーが高い食べ物
この章では悪玉コレステロール値を下げるために控えたい食べ物についてご紹介します。
飽和脂肪酸を多く含む食べ物
悪玉コレステロール値を下げるために飽和脂肪酸を多く含む食べ物は避けましょう。 飽和脂肪酸は悪玉コレステロール値が上昇する主な原因であり、また肥満の危険因子でもあります。
厚生労働省は18歳以上の成人に対し、飽和脂肪酸の摂取量について総エネルギー摂取量(摂取カロリー)の7%以下に抑えることを推奨しています[1]。
飽和脂肪酸はバターやマーガリンなどの乳製品や、脂身の多い肉類などに多く含まれています。 悪玉コレステロール値を下げたいのであれば、これらの食品は控えるようにしてくださいね。
[1] 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」
トランス脂肪酸を多く含む食べ物
悪玉コレステロール値を下げるにはトランス脂肪酸を多く含む食べ物も控えましょう。
トランス脂肪酸は飽和脂肪酸よりも善玉コレステロールに対する悪玉コレステロールの割合を高めるといわれています。 現時点では日本人のトランス脂肪酸の摂取量は欧米に比べて低い水準にとどまっており、どの程度影響を及ぼしているのかは明らかではありません。
しかし摂取量が増えれば影響は大きくなるため、できるだけ避けるようにすると良いでしょう。
トランス脂肪酸はマーガリンやショートニングなどの油脂や、それらを用いた洋菓子、揚げ物などに多く含まれます。 普段これらの食品をよく摂取している方は、食べ過ぎないように注意してくださいね。
コレステロールを多く含む食べ物
悪玉コレステロール値を下げるには、食べ物からのコレステロールの摂取も控えめにしましょう。 食べ物から摂取するコレステロールは、飽和脂肪酸ほどではないものの悪玉コレステロール値を上げる原因となります。
体内で合成されるコレステロールの量は食事からの摂取量に応じて調整されるため、摂取した分がそのまま影響するわけではありません。 しかし無制限に摂取しても良いというわけではなく、量を控えることで悪玉コレステロール値の低下が期待できます。
コレステロールは卵の黄身や魚卵、内臓肉などに多く含まれています。 卵やいくら、かずのこ、ホルモンなどを食べ過ぎないように注意しましょう。
カロリーが高い食べ物
悪玉コレステロール値を下げるためにカロリーが高い食べ物は控えましょう。
摂取カロリー(エネルギー摂取量)が消費カロリー(エネルギー消費量)を上回る状態が続くと、肥満につながります。 肥満のなかでも、特に「内臓脂肪型肥満」は脂質異常症を含む生活習慣病のリスクを高めることが分かっています。
摂取カロリーを適切に制限して肥満を予防することが大切なのですね。
エネルギー源となる栄養素には炭水化物(糖質)、脂質、たんぱく質の3種類があります。 炭水化物とたんぱく質のカロリーは1g当たり4kcal、脂質のカロリーは1g当たり9kcalです[2]。
このように脂質はカロリーが高いため、油を多く使った料理はカロリーが高くなる傾向にあります。 揚げ物や脂身の多い肉、菓子類などカロリーが高い食べ物は控えるようにしましょう。
[2] 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」
悪玉コレステロール値を下げるのにおすすめの食べ物
「悪玉コレステロール値を下げるにはどんな食べ物を選べば良いのかな?」
悪玉コレステロール値を下げるためには日々の食事の食材選びを工夫することが大切です。 悪玉コレステロール値を下げるのにおすすめの食べ物について、献立を立てやすいように主食、主菜、副菜に分けて解説します。
主食に適した食べ物
悪玉コレステロール値を下げるために、主食を食物繊維の多い食べ物に置き換えましょう。
玄米や胚芽米、麦飯、全粒粉のパン、そばなどには食物繊維が多く含まれています。 白米や小麦粉を原料とするパン、うどんなどをこれらの食品に置き換えることで、食物繊維の摂取量が増え悪玉コレステロール値の改善につながります。
また食物繊維が多く含まれる主食類は、そうでない主食類よりもカロリーが低い傾向にあります。 食物繊維を摂取しつつカロリーを抑えられるのはうれしいことですね。
主菜に適した食べ物
悪玉コレステロール値を下げるには、主菜に大豆製品や青魚を選ぶと良いでしょう。 大豆や豆腐、納豆などの大豆製品に含まれる大豆たんぱく質には悪玉コレステロール値を下げる効果が期待できます。 また肉類をソイミートなどに置き換えることで、手軽に脂質の摂取量を抑えることができますよ。 EPAやDHAを多く含むあじやいわし、さんまなどの青魚を摂取することも推奨されています。
なお献立に肉を取り入れる場合は、脂質をほとんど含まない鶏の胸肉やささみ肉を選んだり、牛肉や豚肉でもヒレ肉を選んで脂身を取り除いたりすると良いでしょう。
副菜に適した食べ物
悪玉コレステロール値を下げるために、副菜に野菜類、海藻、きのこ、こんにゃくなどを選びましょう。 野菜や海藻、きのこ、こんにゃくには食物繊維が多く含まれているため、悪玉コレステロールを減らす効果が期待できます。
食物繊維は豆類や大豆の加工品である納豆にも多く含まれるため、これらも意識的に食卓に載せると良いでしょう。 こうした食品は3度の食事ごとにたっぷり2皿分摂取しましょう。
コレステロールを下げる食べ物についてのまとめ
コレステロールはヒトの体内に存在する脂質の一種で、細胞膜やホルモンの材料となる物質です。
血液中のコレステロールには善玉コレステロールと悪玉コレステロールがあり、これらの量が基準値から外れると脂質異常症と診断されます。 脂質異常症は動脈硬化を進行させ、心筋梗塞や脳梗塞などの深刻な病気のリスクを高めるため注意が必要です。
悪玉コレステロール値を下げるには、食物繊維やDHA、EPAを多く含む食べ物を積極的に摂りましょう。 また飽和脂肪酸やトランス脂肪酸、コレステロールを多く含む食べ物やカロリーが高い食べ物は悪玉コレステロール値を上げるため控えることが大切です。
主食を食物繊維の多い玄米や胚芽米や麦飯、全粒粉のパン、そばなどに置き換えることで効率的に食物繊維を摂ることができます。 主菜には大豆製品や青魚を、副菜には野菜や海藻、きのこ、こんにゃくを取り入れることで悪玉コレステロールを下げるはたらきのある栄養素を摂取できます。
この記事を読んで、悪玉コレステロール値を下げて健康的な生活を送るための参考にしてください。
Q&A
- Q悪玉コレステロールを下げるには何を控えると効果的?
- A 飽和脂肪酸、トランス脂肪酸、コレステロール多含食品、高カロリー食品を減らしましょう。
- Q 飽和脂肪酸はどんな食品に多い?
- A バター・マーガリン・脂身の多い肉に多く含まれます。摂取は控えめに。
- Qトランス脂肪酸は避けた方がいい?
- Aはい。マーガリン・ショートニングやそれらを使った洋菓子・揚げ物の摂り過ぎに注意です。
- Q. 主食・主菜・副菜はどう選ぶ?
- A 主食は玄米や全粒粉・そば、主菜は大豆製品や青魚、副菜は野菜・海藻・きのこ・こんにゃくを。
コレステロールを下げるための3ステップ
まずはコレステロールについて知る
コレステロールの基礎を知ろう。
コレステロールが体にもたらす影響
コレステロール増加の影響を知ろう。
あなたに合う方法を選ぶ
自分に合う改善法を続けよう。