HDLコレステロールを改善する生活習慣|運動・禁煙・受診のポイント
HDLコレステロール値を改善するためのポイント
ポイント1 適度に有酸素運動を行う
有酸素運動にはHDLコレステロール値を上昇させ、中性脂肪値を下げる効果が認められています。
低HDLコレステロール血症を含む脂質異常症を改善するには、合計30分以上の有酸素運動を毎日、少なくとも週に3日実施することが勧められています[1]。
まとめて運動時間を取れない方は、短時間の運動を数回行って合計30分以上としても構いません[1]。
行う有酸素運動の種目としては、中程度以上の強度が望ましいとされます。
これには普通の速さのウォーキングやスロージョギング、軽めの水泳やサイクリングなどが該当します。
[1] 厚生労働省 e-ヘルスネット「脂質異常症を改善するための運動」
ポイント2 禁煙する
HDLコレステロール値改善のためには禁煙を行うことも重要です。
たばこはHDLコレステロールを低下させるだけでなく、ニコチンをはじめとした有害な化学物質を多数含んでいます。
これらの物質は血管に炎症を生じさせたり血液をドロドロにしたりすることで動脈硬化を促進し、血栓をできやすくします。
HDLコレステロール値の改善に加え、動脈硬化を抑制するためにも禁煙は大切なのですね。
自分の意思で禁煙することが難しい方は禁煙外来を受診すると良いでしょう。
HDLコレステロール値の低下を含む脂質異常症の改善には、運動や禁煙などを併用するのがより効果的だといえます。
禁煙外来についてより詳しく知りたい方は日本医師会「禁煙推進Webサイト」の「さあ禁煙を始めましょう!」をご確認ください。
参考サイト:「さあ禁煙を始めましょう!」
HDLコレステロール値が低い場合は受診しよう
HDLコレステロール値が低い場合は受診することが重要です。
HDLコレステロール値が低くとも自覚症状が現れないため、その状態を放置しがちです。
しかしHDLコレステロール値の低下を放置すると、動脈硬化を進行させ重篤な病気をも招いてしまいます。
健康診断などでHDLコレステロール値が低いと指摘されたら、内科を受診しましょう。
低HDLコレステロール血症の治療では主に食事療法と運動療法が行われ、必要に応じて補助的に薬物療法が行われます。
また食事療法や運動療法が効いているのか、動脈硬化が進行していないかを確かめるため、定期的な受診や検査が欠かせません。
まとめ
いかがでしたでしょうか。 HDLコレステロールを改善するには、食事だけでなく運動や禁煙、そして医師のサポートが欠かせません。 有酸素運動はHDLを上昇させ、中性脂肪を減らす効果が期待できます。また禁煙はHDLを守るだけでなく、動脈硬化を予防する重要な一歩です。さらに、健康診断で低値を指摘された場合は必ず受診し、食事・運動療法や薬物療法を組み合わせることでより効果的に改善を目指せます。
要点を整理すると以下の通りです。
・有酸素運動でHDLコレステロール値を改善
・禁煙は動脈硬化予防にも直結
・定期的な受診と治療で重症化を防ぐ
生活習慣の見直しと医療的サポートを両輪に据えることで、HDLコレステロールの改善と健康寿命の延伸につながります。
Q&A
- QHDLコレステロールを上げる運動は?
- Aウォーキングやジョギングなどの有酸素運動が効果的です。1日合計30分以上を目安に、週3日以上続けると改善が期待できます。
- Q運動は分けて行ってもいい?
- A はい。短時間の運動を数回に分けても構いません。トータルで30分以上を目指しましょう。日常生活の中でも工夫できます。
- Q 禁煙は本当に関係ありますか?
- Aあります。喫煙はHDLを減らし、血管を傷つけて動脈硬化を進めます。禁煙することでHDLを守り、血管の健康も保てます。
- Q HDLが低いと診断されたら何科を受診すればいい?
- A 内科での受診がおすすめです。食事・運動療法を中心に、必要に応じて薬物療法も行われます。定期的な検査も大切です。
- Q自覚症状がなくても受診は必要?
- A はい。HDLの低下は自覚症状が出にくく、放置すると動脈硬化が進行するおそれがあります。早めの受診で重症化を防ぎましょう。
コレステロールを下げるための3ステップ
まずはコレステロールについて知る
コレステロールの基礎を知ろう。
コレステロールが体にもたらす影響
コレステロール増加の影響を知ろう。
あなたに合う方法を選ぶ
自分に合う改善法を続けよう。