血糖値とは
1.血糖値とは
血糖値は血液中のブドウ糖(グルコース)の濃度のことです。
ヒトが食事を摂ると食品中の栄養素が消化され、体内に吸収されます。
このうち、食品に含まれる糖質は胃液などで消化されることでブドウ糖などに分解され、消化管で吸収されます。
吸収されて血液中に入ったブドウ糖は血糖と呼ばれ、この血糖の濃度が血糖値と呼ばれるのです。
血糖値は、健康な人では多少の上下はありながらも一定のレベルに保たれています。
2.血糖値が上下する仕組み
「血糖値はどんなときに上下するのかな?」
このように気になる方もいらっしゃるでしょう。
血糖値は食べ物に含まれる糖質が消化・吸収され、ブドウ糖が血液中に入ると上昇します。
ただし食後に上昇した血糖値は、健康な人であれば食後およそ2時間以内に食前のレベルにまで低下します[1]。
この際にはたらくのが、体内で唯一血糖値を下げるはたらきを持つ「インスリン」というホルモンです。
食事によって血糖値が上昇すると、それに反応して膵臓(すいぞう)からインスリンが分泌されます。
インスリンには血液中のブドウ糖を細胞に取り込ませ、エネルギーとして消費させるはたらきがあります。
またインスリンは、余ったブドウ糖をグリコーゲンや脂肪に合成して蓄えるはたらきを促進します。
インスリンのはたらきにより上昇した血糖値が下がるのですね。
なお血糖値が下がり過ぎると、グルカゴンなどのホルモンが分泌されてグリコーゲンをブドウ糖に分解し、血糖値を正常なレベルに維持します。
[1] 厚生労働省 健康づくりサポートネット「食後高血糖」
3.血糖値が高過ぎる場合の健康上のリスク
「血糖値が高くなり過ぎるとどんなリスクがあるんだろう?」
血糖値が高くなってしまった場合のリスクや症状を知りたいという方もいらっしゃるでしょう。
インスリンが正常にはたらかなくなると、血糖値が上昇したまま下がりにくくなる「高血糖」になります。
高血糖はインスリンの分泌量が不足した場合と、インスリンが分泌されても効果が発揮できない場合に起こります。
インスリンの分泌量は膵臓の機能が低下した場合に減少します。
またインスリンの効果が発揮できない状態は「インスリン抵抗性」といい、肥満や運動不足、過食などが引き金となって起こります。
高血糖が慢性的になった状態が「糖尿病」です。
高血糖は、軽度では自覚できる症状はほとんどありません。
このため気付かないうちに血糖値が上がり、症状のないまま糖尿病と診断されるケースも少なくありません。
何も症状がなくとも普段から定期的に健康診断を受け、ご自身の血糖値を把握しておくことが重要だといえるでしょう。
高血糖が重度になると、喉が渇きやすくなって水分摂取量が増え、尿の量も増加します。
だるさや疲れを感じやすくなったり体重が減少したりすることもあります。
これらの症状が出ている場合は糖尿病の可能性が高いため、すぐに検査を受けましょう。
さらに進行すると、意識障害や昏睡(こんすい)といった症状が現れることもあります。
また糖尿病を発症し、高血糖の状態が続くと、合併症が起こることもあります。
合併症は高血糖の影響で全身の血管が傷つき、動脈硬化が引き起こされることが原因です。
合併症には心臓病や失明、腎不全、足の切断など、命に関わったり重い後遺症を残したりするものがあります。