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中性脂肪とは?動脈硬化との関係を解説

1.中性脂肪とは

中性脂肪は「トリグリセリド」または「トリグリセライド」とも呼ばれる脂質の一種です。

ヒトの体内にある脂肪の約9割を占めています[1]。

中性脂肪は肉や魚などの食品に成分として含まれている他、体内でも合成され、体の重要なエネルギー源となります

また体内では一部のビタミンの吸収を助ける、体内で合成できないため食事から摂取しなければならない「必須脂肪酸」を補給するといった役目も果たしています。

ただし、エネルギーとして消費し切れなかった中性脂肪は脂肪組織に「体脂肪」として蓄えられるため、過剰になれば肥満を招きます

メモ
体脂肪には内臓を保護する、体温を維持するといった重要な役割もあるため、少なければ良いというものでもありません。

また中性脂肪は、血液中に溶け込んだ脂質「血中脂質」の一種としてもはたらきます

体を動かす際にはまず、エネルギーとして血中に溶け込んでいる糖質が消費されます。

体脂肪は血中の糖質が不足すると「遊離脂肪酸」と呼ばれる物質へと分解されて血液中に溶け込み、各組織でエネルギーとして消費されるのです。

この血中の中性脂肪も増え過ぎると健康上のリスクとなることが知られています。

このため中性脂肪値(血中の中性脂肪濃度)は健康診断や人間ドックなどの検査項目に含まれており、値が高い場合には改善が勧められます。

なお、中性脂肪値が空腹時採血(10時間以上絶食したとき)で150mg/dL以上、または随時採血(空腹時であることが確認できないとき)で175mg/dL以上の状態は「高トリグリセリド血症」と呼ばれます[2]。

中性脂肪は生命維持には欠かせない物質ですが、増え過ぎは体の害になってしまうのですね。

[1]  厚生労働省 健康づくりサポートネット「中性脂肪 / トリグリセリド

[2]  厚生労働省 健康づくりサポートネット「脂質異常症

2.中性脂肪値と動脈硬化の関係

「中性脂肪値が高いとどんな問題があるの?」

中性脂肪値が高くとも自覚できる不調は現れないことがほとんどので、改善の必要性を感じられないという方もいらっしゃるかもしれませんね。

しかし、中性脂肪値の高い状態、すなわち高トリグリセリド血症を放置していると深刻な病気を招く恐れがあるのです。

高トリグリセリド血症を含め、血中の脂質が基準値よりも高い状態のことを「脂質異常症」といいます

メモ
脂質異常症には高トリグリセリド血症の他にLDLコレステロール(いわゆる悪玉コレステロール)が増え過ぎた「高LDLコレステロール血症」、HDLコレステロール(いわゆる善玉コレステロール)が減り過ぎた「低HDLコレステロール血症」などがあります。

脂質異常症はいずれも動脈硬化を促進させることが分かっています。

動脈硬化とは、心臓から送り出された血液が通る血管「動脈」の壁が本来の弾力性やしなやかさを失い、硬くなった状態のことです。

動脈硬化が進行すると血管が詰まったり裂けたりしやすくなります。

このため組織に十分な血液が送れなくなったり、出血を引き起こしたりして、心筋梗塞や脳梗塞、脳出血といった命を脅かす病気を発症する恐れがあるのです。

動脈硬化は自覚症状がなく静かに進行し、ある日突然命を脅かす病気に至ります。

日本では動脈硬化によって引き起こされる病気で毎年多くの人が亡くなっています。

健康のためには血中脂質を適正に保ち、動脈硬化を予防することが重要なのですね。