低血圧とは
1.低血圧の定義
低血圧とは、文字どおり血圧が低い状態のことです。
高血圧には治療の対象となる明確な基準がある一方で、大きな病気の原因にはなりにくい低血圧には明確な基準はありません。
一般的には最高血圧(いわゆる上の血圧)が100mmHg未満の場合に低血圧とされますが[1]、単に血圧が低いだけでは治療の対象にはならないのです。
ただし低血圧による症状が出ている場合には、生活習慣の改善や薬物療法を通じて症状の緩和や血圧の安定を目指すことになります。
低血圧が原因だと考えられる症状に悩まされている場合、一度医療機関で受診することが勧められます。
[1] 公益社団法人 日本医師会「見逃されやすい低血圧」
2.低血圧の種類
低血圧はいくつかの種類に分けられます。
「本態性低血圧」は遺伝や体質が原因によると考えられるものの、はっきりとした原因の分からないタイプです。
低血圧の9割はこの本態性低血圧だといわれています[2]。
一方、何らかの病気や不調が原因で血圧が低下しているタイプを「症候性低血圧」といいます。
症候性低血圧の原因には、心筋梗塞や心不全などの心臓の病気の他、脱水や熱中症などがあります。
症候性低血圧の場合、原因となっている病気や不調を特定し治療することが重要です。
また、普段は正常血圧であるものの、急に立ち上がったり、体を起こしたりしたときに血圧が低下するタイプを「起立性低血圧」といいます。
他に食後に限って血圧が下がる場合もあり、これを「食後低血圧」といいます。
食後低血圧は消化するために胃に血流が集中することで起こる低血圧で、胃もたれや吐き気といった症状を伴うこともあります。
[2] 公益社団法人 日本医師会「低血圧のいろいろなタイプと原因」
3.低血圧の症状
低血圧によって生じる症状として、立ちくらみや目まいは非常に一般的です。
他に、朝なかなか起きられなかったり、頭の痛みや重みを感じたりする場合もあります。
またこの他に、倦怠感、疲労感、肩こり、動悸(どうき)、胸の痛みや圧迫感、失神発作、吐き気といった症状が見られることもあります。
低血圧はさまざまな症状の原因になり得るのですね。
ただし、こうした症状は低血圧以外が原因で引き起こされることもあるので注意が必要です。
例えば貧血でも目まいや倦怠感、動悸といった症状が生じます。
予期せぬ病気が隠れている可能性もあるので、何らかの症状が見られる場合はその原因を医療機関で確認しておきましょう。