血圧の正常値早見表【保存版】上と下の数値の見方をわかりやすく解説
血圧は「上(収縮期)」と「下(拡張期)」の2つの数値で評価され、診察室と家庭では基準がやや異なります。本記事では、全年代共通で使える血圧の正常値と判定区分を、表とともに整理します。まずは“自分の数値がどの帯に入るのか”を正しく把握することが第一歩。この文章では、診察室・家庭血圧の違い、正常・高値・高血圧の境目を具体的に解説しています。
血圧の正常値と高血圧の基準値
血圧とは心臓から全身に血液を送り出した際に血管の内側にかかる圧力のことです。 心臓は収縮・拡張を繰り返すことで血液を送り出しているため、血圧は心臓の収縮・拡張に応じて上がったり下がったりします。
血圧は心臓が収縮した際に最も高くなり、このときの値を「上の血圧」あるいは「収縮期血圧(最高血圧)」などといいます。 一方、心臓が拡張した際に最も低くなり、このときの値を「下の血圧」あるいは「拡張期血圧(最低血圧)」といいます。
血圧を測定する際は、収縮期血圧と拡張期血圧の数値で正常かどうかを判断しています。
「30代の血圧の正常値はどれくらいなのかな?」 このように血圧の正常値や高血圧の基準値が気になる方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。
実は血圧の基準は全年代で共通の値が設定されています。 そのため、30代でも60代でも同じ値が適用されるのです。
【診察室で測定した場合の血圧の基準値】
| 分類 | 収縮期血圧 | 拡張期血圧 | |
|---|---|---|---|
| 正常血圧 | 120mmHg未満 | かつ | 80mmHg未満 |
| 正常高値血圧 | 120〜129mmHg | かつ | 80mmHg未満 |
| 高値血圧 | 130〜139mmHg | かつ/または | 80〜89mmHg |
| I度高血圧 | 140〜159mmHg | かつ/または | 90〜99mmHg |
| II度高血圧 | 160〜179mmHg | かつ/または | 100〜109mmHg |
| Ⅲ度高血圧 | 180mmHg以上 | かつ/または | 110mmHg以上 |
診察室で測定した場合の血圧の正常値は、収縮期血圧が120mmHg未満かつ拡張期血圧が80mmHg未満です[1]。 また家庭で測定した場合の血圧の正常値は診察室で測定した値よりも低い基準で設定されており、収縮期血圧が115mmHg未満かつ拡張期血圧が75mmHg未満です[1]。
血圧はストレスや運動などさまざまな要因で変動するため、診察室では緊張していつもより高い値になる場合があります。 そのため、診察室と家庭での測定結果に誤差がある場合は、家庭で測定した血圧が優先されます。
なお、高血圧とは慢性的に正常値より高い状態のことです。 たまたま測った血圧が高い場合ではなく、繰り返し測定しても正常値よりも高い場合のみ高血圧と診断されます。
高血圧の診断基準は、診察室での測定で収縮期血圧が140mmHg以上または拡張期血圧が90mmHg以上もしくはその両方です[1]。 一方、家庭で測定する場合は収縮期血圧が135mmHg以上または拡張期血圧が85mmHg以上もしくはその両方で診断されます[1]。
まとめ
いかがでしたでしょうか。血圧は年代に関係なく同じ基準で判定され、測定環境(診察室/家庭)で基準が5mmHg前後変わります。
要点は次の3つです。
・正常値:診察室120/80未満、家庭115/75未満 ・“正常高値”“高値”は将来の高血圧リスクとして要注意 ・繰り返し高い場合のみ高血圧と診断